
システム理工学専攻(経営システム系)修士1年,青野ブルーノ賢さん(指導教員:五島洋行教授)が,2026年7月20日~22日にスペイン・バルセロナ島で 開催されたIEOM(Industrial Engineering and Operations Management)国際会議で,「Optimal Conveyance Routes for Short Distance Aerial Emergency Logistics」という題目で研究論文を発表し,Simulation, Optimization and Productivity Improvement部門で受賞しました.研究の概要は以下のとおりで,青野さんの今後益々の研究の発展を願っています.
「集中豪雨や地震などの自然災害により遠隔地が孤立し,陸上経路による人や物資の輸送が不可能となった場合,航空機(ヘリコプター等)による緊急救助が必要になります。この際安全かつ効率的な飛行のために,地形や気象条件に加え,輸送機の運動特性の考慮も必要です。既存の経路探索手法では風の影響は考慮されているものの,加速・減速・高度変更の制限やタイムラグといった,ヘリコプター特有の挙動特性までは考慮されていませんでした。そこで本研究では,出発地から目的地1か所,あるいは目的地域全体に向かう最短時間飛行経路を特定できる経路探索アルゴリズムを設計しました。3次元座標と飛行モードを考慮した4次元の離散状態空間モデルを用いることで,地形,追い風/向かい風などの影響,飛行媒体の運動特性などを考慮することが可能です。約10km×15kmの丘陵地帯を対象に行った数値シミュレーションでは,状態空間は約280万個のノード(点)で構成され,計算時間は約7秒,想定飛行時間は既存の経路探索方法と比べて20%程度の短縮が実現できました。本研究の成果を適用することで,災害発生時の物資輸送や人命救助の際の輸送効率向上につながります。」

