在学生には学生生活の魅力を、卒業生には学生時代の学びが現在の
仕事にどのように役立っているかを語って貰いました
2023年度入学
出身高校:千葉県立津田沼高等学校
入学経路:指定校推薦
経営システム工学科を知ったきっかけ,興味を持ったきっかけを教えてください.
私が経営システム工学科を知ってきっかけは、高校2年生の冬に、受験したい大学を調べているときに経営システム工学科という文字を見たことがきっかけです。今までの理工学部のイメージでは、機械や、電気を使った学部という印象でしたが、経営システム工学科は、データや数学の知識を使って社会的なシステムについて研究する学部というのを知って今までのイメージが覆りました。また、詳しく調べてみると、統計学や情報の知識など幅広い分野を学ぶことができることを知りました。私は、モノづくりなどよりも、情報や、数学などが好きなので、経営システム工学科に、入りたいと思いました。
実際に入学してみて,入学前にもっていた学科の印象と違ったところなどはありますか?
私が入学以前に持っていた印象は、統計学についての研究や情報についての知識の勉強ばかりなのではないかという印象でした。入学してみると、そのほかにもたくさんの科目があり幅広く履修ができるなと感じました。具体的には、会計に関する科目や、法律に関係する科目などがありました。また、大学で使うパソコンの基本的な使い方を学ぶ必修の授業があり、高校までで、あまりパソコンに慣れていない人でも、つかえるようになると思います。幅広い範囲で学ぶことができると、学科の中のでもより専門的でかつ、自分の興味の持つ分野を学びやすいことが、実際に入学してみていいなあと思ったところです。
卒業後の進路についてはどのように考えていますか?
卒業後の進路については、就職予定です。具体的な職種自体は、まだ決まっていませんが、大学の授業では、情報関連や、データを使うことに興味があるため、IT関連の企業に興味があります。経営システム工学科の学問の幅広さは、自分が興味持つことを探しやすく学年を重ねていくごとに、分野ごとの専門性の高いことを学ぶため、自分が好きなことに力がそそぎやすいようになっています。
日常の大学生活はどのような感じですか?
現在私は、千葉県の実家から大学に通っています。通学時間は2時間くらいで、朝は、早い日は6時で、時間がある日は、7時30分に起床しています。準備には一時間ほどかけています。下校時間は曜日によって様々です。お昼で学校が終わる日もあれば、6時など夕方に終わる日もあります。大学は、高校とは違って授業ごとに履修者が変わるので、たくさんの人と話す機会があります。普段の授業のグループワークや課題などでたくさんの人たちと仲良くなれることや、自分では、考えることができなかった考え方に触れることができます。また、大学終わりには、友達とごはんを食べることや、お話ししながら帰ることがとても楽しいです!
アルバイトやサークル活動の様子はどうですか?
私は、イタリアンの酒場でアルバイトをしています。週三回働いています。サークル活動等では、卓球部に所属しており、練習の頻度は、あまり決まっていません。大学生の中でも理系学生は、時間がないといわれるため、授業や課題の時間で精いっぱいで大変なのかな...と思うかもしれませんが、そんなことはありません!サークルや、アルバイトをする時間はたくさんあるので、たくさんの人生経験を積むことができると思います。大学のサークル活動や、部活動では、高校にあまりない活動が多くあるので、自分の興味を持ったことをたくさん体験することができます。
指定校推薦で合格を目指す受験生に対策やアドバイスをお願いします.
経営システム工学科の指定校推薦は、校内での選考を通ったのちに、面接をすることが受験までの道のりです。校内選考は、その高校の模範的な生徒である必要があるため、高校の成績ももちろん大切になってくると思います。それと同時に受験勉強、面接練習も同時にこなすことが、とても大変だと思います。大変なことが重なると、自分が努力しても、本当に自分が望む結果が得られるかが不安に思うことが、あるかもしれません。私は、心が強いタイプではないので、そのようなことがよくありました。そんな時は、自分のできないところを不安視するのではなく、自分の得意なことに着目して自信を持つことが大事です。そして、努力を重ねたときに自分のできることが増えてくることがわかると、努力することが楽しくなります。なりたい自分になるためのとても大事な期間なので、悔いのないように頑張ってください!応援しています!!
2023年度入学
出身高校:千葉県立千葉南高等学校
入学経路:指定校推薦
経営システム工学科を知ったきっかけ,興味を持ったきっかけを教えてください.
私が大学受験に向けて大学を調べ、法政大学の資料を見ていた時、初めて経営システム工学科を知りました。最初は「何を学ぶ学科なのかよくわからない」が第一印象でした。機械工学科や電気電子工学科と比べると経営システム工学科が何を学ぶ学科なのかイメージが湧く人は少ないと思います。その後、経営システム工学について調べたところ、経営に関する問題を工学的なアプローチによって解決し、効率的で合理的な経営システムを構築しようとする学問ということを知りました。私はそこで、あるシステムを構築するわけですから、物事の全体像を把握する必要があると感じました。また、大学を卒業して社会に出て活躍するためにはどんな形であれ「全体像を把握する力」が必要だと前から思っていたので、この学科で学ぶことができれば自分の理想の人間像に近づけると感じました。大学を決める際に自分が何を学びたいのか、将来どんな職業に就きたいのかを考えることは非常に重要だと思いますが、それだけではなく「どんな人になりたいのか」を考えることも大学や学部、学科を選ぶ際に考慮してもいいと思います。
実際に入学してみて,入学前にもっていた学科の印象と違ったところなどはありますか?
私が入学前に持っていた学科の印象は、学科自体がイメージしにくいこともあり、「数学を多用する難しくて堅苦しい」というものでした。そのため、入学前は正直自信がなく、これから大学生活上手くやっていけるのか心配でした。しかし、入学して授業を受けると印象が変わりました。学科名に「経営」とあるため、私たちの生活に身近な事象を扱う授業もあり、話を聞いていてイメージしやすいこともあります。また、普段の生活の中で授業内容と結びつく発見もあります。自分が大学で学んだことが生活の中で役立っていることを見つけると学びも深まりますし、それがきっかけで卒業後に就きたい職業が見えてくるかもしれません。
卒業後の進路についてはどのように考えていますか?
卒業後の進路についてはまだはっきりと決まっていません。正直、1年生は決まっている人の方が少ないと思います。ただ、経営システム工学科は幅広い分野を扱っている学科です。人について、モノについて、お金について、情報について様々な事柄に数理的にアプローチすることができます。入学後にやりたいことを決めるのも悪いことではないです。上記の質問で答えたように、学んだことと日常生活の結びつきから興味が湧いた分野に目を向けるのも面白いと思います。経営システム工学科には数理システム分野、企業システム分野、生産システム分野、社会システム分野の4つの専門分野があります。分野ごとに履修モデルが定められていますが、固定したコースではないので、入学後の興味の変化によって分野を替えることもできます。自分の興味の変化によって柔軟に対応できるため入学後に色々なことにチャレンジしてみるのも一つの手段だと思います。
日常の大学生活はどのような感じですか?
大学では高校とは違ってクラスがないため、個人での行動がほとんどで、不安に感じる人もいると思います。私も入学前はそうでした。しかし、思っている以上にみんなで協力して生活することが多いです。経営システム工学科は他の学科に比べると人数が少ないため、よりそのように感じるのかもしれません。課題にみんなで取り組み、たくさんの人の考えを知るのも新しい発見があり、学びにつながります。大学には様々な場所から人が集まってきているので多種多様であり、生活していて楽しいです。サークル活動や学祭など数多くのイベントもあるため飽きないです。
アルバイトやサークル活動の様子はどうですか?
理系は忙しくてアルバイトやサークル活動をする時間がないと考えている人もいるかもしれませんが、全然そんなことないです。人によっては複数のサークルに所属している人もいます。人とのつながりが増えて楽しいです。確かに課題やテストなど忙しい時期もありますが、結局は自分次第です。どのように工夫して時間を作るかが大切です。大学生になると高校生の頃と比べると通学時間が長くなる場合が多いと思います。そのような時間を出来る限り有効活用して時間を作ることを心がけてみてもいいかもしれません。
指定校推薦で合格を目指す受験生に対策やアドバイスをお願いします.
指定校推薦での受験は面接があり、経営システム工学科の教授の皆さんと実際に対面して自分をアピールすることができます。面接はあくまでも自分をアピールする場です。緊張すると思いますが、「アピール出来るチャンス」という前向きな気持ちを忘れずに、自分の魅力を伝えられるよう頑張ってください。また、最低限の学力をつけて臨んでください。入学時に他の受験方法で入学した人たちと学力に差が出ることはあると思いますが、結局は入学後に勉強をするかしないかです。自分が出来ることに最後まで全力を尽くしてください。受験後に「全力を尽くせたな」と思えればきっと良い結果になると思います。応援しています。
2021年度入学
出身高校:東京都立小平南高校
経営システム工学科を選んだ理由を教えてください。
高校までに学んできた数学が社会でどのように応用されているのかが気になっていたのが一番の理由です。また、経営システム工学科では数理ファイナンスや金融工学と呼ばれる分野ついて学ぶことができる点に惹かれたことも経営システム工学科を選んだ理由の一つです。
実際に入学してみて、入学前にもっていた学科の印象と違ったところなどはありますか?
入学前は数学やプログラミングに関係する科目が大半を占めているという印象を持っていました。しかし、実際に入学してみると財務会計や法律に関係する授業も多く用意されており幅広い知見を得ることができる点で入学前の印象との違いがありました。
研究室ではどのようなことをしていますか?
数理ファイナンス研究室に所属しています。オプションの価格付けの理論やリスク管理、確率論など研究の基礎について学んでいます。OB、OGとの交流(懇談会、食事会)も活発に行われており、金融業界をはじめとした各業界の動向や詳細など就職活動に役立つ情報を得ることができます。
卒業後の進路についてはどのように考えていますか?
卒業後の進路として金融専門職に就くことを考えています。具体的には証券会社でアナリストとして働くことを目標にしています。そのためには大学院に進学し、より高度な専門知識を身に着けることが重要であると考えています。
日常の大学生活はどのような感じですか?
自宅から自転車で10分ほどかけて登校しています。アルバイトは飲食店や大学内で後輩学生の学習を支援するラーニングサポーター等をしています。通学時間が短いため、空いた時間を資格勉強やアルバイト、レポート等に取り組むことに充てられ有意義に過ごすことができています。
受験を検討している高校生、新入生にメッセージをお願いします。
法政大学理工学部経営システム工学科では、数学、統計学、プログラミングを中心に学びます。これらを応用して実社会におけるランダムな現象を数理モデル化して解析します。また、実際の数値として結果を得るためにシミュレーションをすることで社会や経営における諸問題の解決や最適化する手法について学ぶことができます。そのため、数学やプログラミングが好きでさまざまな社会現象を解析、最適化してみたいという人におすすめです。数理システム、企業システム、生産システム、社会システムの4分野のいずれかを専門とした12の研究室があるため、やりたいことがきっと見つかるはずです。
2021年度入学
出身高校:私立東洋英和女学院高等部
経営システム工学科を選んだ理由を教えてください。
経験や勘ではなく、数学を使い分析する事で得た根拠を基に経営課題を解決できる事に魅力を感じたのが一番の理由です。
実際に入学してみて、入学前にもっていた学科の印象と違ったところなどはありますか?
入学前は主に数学を勉強する学科だと思っていました。しかし想像以上にExcelやプログラミングを学ぶ機会が多かったです。また、私は入学したばかりの頃は大学の教授に対して少し距離がある印象でした。しかし、実際はとても質問もしやすく、丁寧に指導して頂いています。
現在、研究室でどのようなことを研究・勉強していますか?
私は数理ファイナンス研究室に所属しています。株などの金融資産のランダムな動きについて考える研究室です。現在は確率・統計の知識を使い、金融資産の動きを予測をする上で必要な数理モデルについて学んでいます。また、その数理モデルを使用してオプション価格について考えています。オプションには、ヨーロッパ型やアメリカ型など複数の型があります。型が異なると、オプション価格の導出法やリターンとリスクの関係性などが変化するので、それぞれの特徴を学び比較しています。
卒業後の進路についてはどのように考えていますか?
私は金融に関する研究室に所属していますが、ここで学んでいる考え方は金融業界に関わらずどの様な業界でも必要になる事だと思っています。なので、経営システム工学科で学んだ問題へのアプローチの仕方を活かせる企業に就職したいと考えています。
日常の大学生活はどのような感じですか?
自宅から片道1時間で通学しています。バイトは個別塾の講師をしています。お昼休みは学科の友達と一緒にご飯を食べ楽しく過ごしています。試験前は勉強に集中する為に、授業後にラウンジで勉強や課題をしています。大学が終わった後は友達とご飯を食べに行くなどして楽しみ、勉強するときは勉強に集中するといったメリハリをつけ、充実した学生生活が送れていると思います。
受験を検討している高校生、新入生にメッセージをお願いします。
受験を検討している高校生の皆様
経営システム工学科は工学的アプローチで経営や社会の問題解決を考えるという、理系と文系が融合した面白い学科だと思います。例えば、在庫管理など日常に密着している経営の仕組みを数学的根拠をもって学んだ時とても感動しました。学科のホームページなどを見て興味を持ったらぜひチャレンジしてみてください。
新入生の皆様へ
経営システム工学科では4つの分野から1つに絞って研究室を選ぶと思います。大学一年生、二年生で学ぶ基礎科目はどの分野を選んでも必ず必要になってきます。知識の積み重ねが大事だと思うので是非今受けている授業から知識を習得し蓄えていってください。また、最初の頃の私の様に、質問したい事があっても質問しようか迷っている方がいたらぜひ一度先生を訪ねてみてください。丁寧に指導してくださるので深い理解を得られると思います。
2023年度卒業
出身高校:横須賀市立横須賀総合高等学校
以下は在学時のインタビューです.
経営システム工学科を選んだ理由を教えてください。
当時高校生の私には、まだ将来の目標が明確にありませんでした。進路選択の際に、自分が好きなことは何だろうと模索したときに、唯一好きだったのが数学でした。数学をさらに学んでいきたいという思いから、数学系の大学をメインに探していたところ、本学科を見つけました。本学科では、さまざまな数理手法を学習できると知り、数学の発展したものを学べるという興味と、将来、社会の課題を最適な方法で分析してみたいという思いが芽生え、経営システム工学科を選びました。
実際に入学してみて、入学前にもっていた学科の印象と違ったところなどはありますか?
思っていた以上に、幅広く色々なことを学ぶことができた印象です。1年次の時から、数理的な内容、企業マネジメント、プログラミングなどの経営システム工学科特有の専門科目はもちろん、教養科目も充実しており、数多くのことを学べるので、思っていた以上の自身のスキルアップにつながっていると思います。
現在、研究室でどのようなことを研究・勉強していますか?
経営システム工学科では、3年次から研究室に配属されることになります。私が所属している研究室では、「ベイズ統計学」という学問について学んでいます。私がこの研究室を選んだ理由は、1、2年次のときまでに「オペレーションズリサーチ」「統計学」「機械学習」「確率論」など、その他諸々幅広いことに対して触れてきた中で、少ないデータからでも予測ができる「ベイズ統計学」に興味を持ったからです。コロナウイルスのような新しいパンデミックが起きたときはデータが少ない状況です。そこで、ベイズ統計学を用いれば、そんな中でも分析ができ、改善策を練ることができると知り、世の中のデータの少ない新しい問題に対してもこれが活用できると思い、この研究室に決めました。3年次のときは主にベイズ統計の内容をより深く学んでいきました。輪講形式で進めていったので、ゼミのメンバーと話し合いながら、ベイズに関しての知識を高めていきました。これにより、ベイズに関する知識はもちろん、加えて人の話を聞く力と話す力も身についたと思います。4年次では、卒業研究をすることになります。私は興味のあるプロ野球に関しての研究を進めている状況です。
卒業後の進路についてはどのように考えていますか?
卒業後はSE(システムエンジニア)として、世の中の人々の困りごとを解決していきたいと思っています。今は、世の中に潜んでいる課題を見つける時代になっています。そこで、大学で培った物事を俯瞰し、論理的に考える力を活かし、潜在課題を特定し、あらゆるデジタル技術を用いて解決していきたいと考えています。
日常の大学生活はどのような感じですか?
学習面では、落ち着いていて、自己成長につながる環境下で勉強ができていると思います。小金井キャンパスは、静かな場所にあり、勉強に集中できます。また、優しい先輩や教授の皆さんにわからないことは相談できますし、周りの友人には優秀な人ばかりなので、困った時は相談しあい、勉強に関する不安はすぐに解決できると感じています。総じて、自身の成長につながる良い環境にいると思います。
生活面に関しては、私の所属する研究室では、先輩後輩関係なく仲がよく遊びに行ったり、ご飯を食べに行ったりもします。
受験を検討している高校生、新入生にメッセージをお願いします。
「数学が好きでさらに知識を深めたい」「データサイエンスに興味がある」「世の中の社会課題に対して、データ分析をしてみたい」という方におすすめの場所だと考えています。学習を進めるにあたり難しいことは多いですが、優しい先輩や教授が聞けば教えてくれる環境があります。少しでもこういったことに興味があり、積極的にいろいろなことを吸収したい方は、本学科を選択していただけたら嬉しいです。
新入生の皆様に関しましては、大学生活への期待と勉強への不安が混じり合っていると思いますが、この不安を解消する環境が大学にはたくさんあります(ラーニングサポーターなど)。これらを利用して、不安を抱え込まないようにしましょう。4年間という長いようで短い大学生活に悔いが残らないよう、自分の本当にやりたいことを見つけ、それに対して積極的に取り組んで欲しいと思います。
2016年度卒業
NTTテクノクロス株式会社
NTTテクノクロス株式会社(2017年入社)
理工学部 経営システム工学科(2016年度卒業)
神奈川県立旭高等学校 出身
在学中は片道約2時間かけて通学。卒業研究では応用可積分系研究室に所属し、符号付き超離散化の研究に取り組んだ。
現在の仕事内容を教えてください。
セキュリティに関する調査、研究開発をする仕事に従事しております。
経営システム工学科を選んだ理由を教えてください。
数理モデルについて学んでみたいと思ったことが一番の理由です。高校までで学んできた数学の先に数理モデルがあり、それが世の中で活用されていると知ったので、自分も学んでみたいと思いました。
卒業生から見て、経営システム工学科とは何を学べる学科だと思いますか。 また、学んでよかったと思う科目・内容は何でしょうか。
経営システム工学科は、「最適化」というテーマのもとで、数学を軸としてプログラミングから社会系の問題まで幅広い内容を学べる学科だと思います。学んでよかったと思う科目・内容は、例えば、私が就職したICT業界においては、必修科目であった『プログラミング言語C』は知っておいて損ではない内容でした。また、選択科目であった『技術者倫理』は技術者として大切なことを学べるものでした。
就職活動で、学科の影響はあったと思いますか。
私の場合、志望した業界(ICT業界)と、学科で学んだことの関係はあまり深くないと感じていました。それでも、面接で「経営システム工学科は、どのようなことをしているのか?」と聞かれることがあり、そこをきちんと答えられるかどうかはポイントになったように思います。
卒業研究をしながら就職活動をする時間はありましたか。
はい。卒業研究を進めつつ就職活動をする時間はありました。時にはゼミと就職活動が重なってしまうこともありましたが、教授が就職活動について理解を示してくれていることもあり、課題やスケジュールについて相談出来たことも時間確保の上で大きかったです。
受験を検討している高校生、新入生にメッセージをお願いします。
受験を検討している高校生の皆様
法政大学 理工学部 経営システム工学科では、数理モデルに関連する内容として、数学や統計学、情報科学など多くの分野に関することを学べます。数理モデルに興味がある・数学だけでなく関連することも多く学びたいという方には、個人的にオススメです。悩まれている方は、学科HPやオープンキャンパス等で情報を集めてみて、「自分に合いそうか?」「ここで学んで研究してみたいか?」と自問してみて、自身の進みたい道を模索することをオススメします。私も悩みましたが、最後は数理モデルを学んでみたいという思いで、法政大学 理工学部 経営システム工学科を選択しました。
新入生の皆様
高校の時と比べて、専門的な内容となり、分野も多岐にわたるため、色々と苦労することが多いと思います。特に新入生のときは、右も左も分からない状態からいきなり専門的な内容が始まることもあるので、不安も大きいと思います。そのような時は臆することなく先輩※や教授に不明点を質問してみてください。きっと不明点の解消や不安軽減につながると思います。
※ 上級生が学びをサポートする、ティーチングアシスタントやラーニングサポーターの制度があります
2023年度修了
情報技術開発株式会社
学部(経営システム工学科):2018年4月入学,2022年3月卒業
大学院修士課程(システム理工学専攻(経営システム系)):2022年4月入学,2024年3月修了
システム理工学専攻(経営システム系)への進学を選んだ理由を教えてください。
大学院進学を決意した理由は、学部時代に興味を持ったオペレーションズリサーチ(最適化理論)という分野をもっと学びたいと思ったからです。私が所属していた経営システム工学部では、オペレーションズリサーチが必修科目でした。その数学的な性質や独特な複雑さに魅了され、興味を持つようになりました。そして、この分野の知識を更に深められる手段として大学院進学考えを始め、最終的に経営システム系への進学を決意しました。
修士課程ではどんな内容の研究をしましたか。また今どのような仕事または研究をされていますか。
・研究内容
DEBモデル(生態学や生理学の分野で使われる数学的なモデル)を用いた牡蠣の養殖スケジュールを最適化するという研究を行っていました。
・現在の仕事
SIer系の会社でエンジニアとして働いており、今現在も研修中ですがWebアプリの開発を行っています。様々なプログラミング言語を扱うので、楽しさもありつつかなり疲れます。
研究室(生活)はどのような雰囲気でしたか。
楽しい雰囲気もありつつ、殺伐としたような空気になることもありました。例えば、就活の時期に差し掛かったタイミングや修士二年の秋学期(研究生活終盤)など、どちらの場合も中々結果が出ず苦戦してしまう状況が生じてしまうので、そういった意味ではどちらもかなり息苦しい雰囲気になることはありました。
アルバイトなどはしていましたか。
TAもやっていたのですが、主には派遣社員として物流倉庫で商品やカゴの搬送作業を行っていました。派遣社員の良いところは、固定バイトみたくシフト制ではなく自分の出勤したいタイミングで働けたので、研究や就活で忙しくなる大学院生活ではおすすめです。
未来の後輩(入学を検討している学生など)にメッセージをお願いします。
本当に勉学に励みたいのかを自分の中でしっかり検討し、入学するかしないかを判断してください。中途半端な理由で(例えば、良い会社から内定をもらいたいから等)大学院に来ることはあまりおすすめ出来ません。ただでさえかなり大変なのにも関わらず、特に勉学目的で入学しなかったのであれば後々苦しむのは自分です。しっかり見極めましょう。
システム理工学専攻(経営システム系)に入学して、よかったと思う点はありますか。
経営システム系は他の専攻よりも人数が比較的少ないため、研究室同士の距離が近くなることがあります。そのため、研究の進捗状況や就職活動の情報交換など、さまざまな意見や情報を共有し合い、和やかであると同時に緊張感のある生活を送ることができました。何か問題があれば、気軽に相談したり情報を共有したりできたことは、経営システム系ならではの利点だと思いますし、私にとっても貴重かつありがたい環境だったなと感じます。
2021年度修了
レオス・キャピタルワークス株式会社 (2023年9月時点)
理工学部経営システム工学科:2016年度入学
大学院修士課程 システム理工学専攻(経営システム系):2021年度修了
2022年4月、レオス・キャピタルワークス株式会社に就職。学生時代は数理ファイナンス研究室に所属
以下は在学時のインタビューです。
システム理工学専攻(経営システム系)を選んだ理由を教えてください。
金融専門職への就職を志望していたためです。金融専門職として企業から採用して頂くためには、大学院レベルの高度な知識が必要となるため、そのような知識を得るために、数理ファイナンス・金融工学分野の研究を行えるこの専攻を選択しました。また、学部時代に取得した「第一種教員免許」の上位となる「専修免許」を取得できることにも魅力を感じています。
卒業研究ではどんな内容の研究をしましたか。また今どのような研究をされていますか。
株を売買する最適なタイミングを数学的に求めることに取り組みました。株価の変動は非常に不規則であり予測が困難な現象であるので、その変動を「確率モデル」を用いてモデル化することで、諸々の計算を可能にし、最適な売買のタイミングを数学的に求めることに取り組みました。今後は修士論文作成に向け、卒業研究のテーマをさらに掘り下げてより複雑で現実に近い状況を想定した「最適な売買の執行戦略」を数学的に求めることに取り組む予定です。
研究室(生活)はどのような雰囲気でしょうか。
非常に居心地の良い雰囲気であると考えます。研究室に配属されると自分専用の席とデスクトップPCが使えるようになるため、それらを用いて好きなだけ研究に没頭することができます。また、研究で疲れた際には、研究室の仲間と室内のソファーで雑談したりゲームなどで遊んだりすることで気分転換することができます。また、様々なイベントが終了すると打ち上げなども行われ、みんなで盛り上がることができます。このように、勉強する時はきちんと勉強し、遊ぶときは遊ぶといった、メリハリをつけた生活を送ることができます。
バイトとかできないでしょうか。
法政大学では、大学院に進むとTA(ティーチングアドバイザー)の業務ができるようになり、後輩の学業の支援をすることでお給料を頂くことができます。ここだけの話ですが、日本の大学の中でTAの時給が一番高いのは法政大学らしいです(笑)このように、TAとしてアルバイトを行うことで、自分自身の復習を行いながらお金を稼ぐことができ、非常に助かっております。
システム理工学専攻(経営システム系)に入学して、よかったと思う点はありますか。
先生方がとても学生思いなことです。授業では学生が理解しやすいように説明をしてくださったり、学生の理解度に合わせて授業のスピードをコントロールしてくださります。そのお陰で、難しい内容もきちんと理解することができます。また、指導教員の先生には研究のアイデアが行き詰った時も親身に相談に乗って頂けて、理解が追い付かない箇所は丁寧に指導してくださります。さらに、コロナの影響によりキャンパスに入構できなかった時期も研究活動がストップしないように非常に様々な対策をして頂き、無事研究活動を継続することができました。
未来の後輩(入学を検討している学生など)にメッセージをお願いします。
私達「経営システム工学科」「システム理工学専攻(経営システム系)」では、主に確率・統計の知識を用いて、「世の中のランダムな現象に対して最適な意思決定を数学的に行う手法」を学びます。その手法の中には、「考え方」が非常に斬新で、感動させられることも頻繁にあり、勉強していてとても楽しいです。これだけ聞くと「難しそう…」と思うかもしれませんが、先生方がとても分かりやすく説明してくださるのでその心配はいりません。是非皆さんも、少しでもこういった分野に興味があったり、数学が好きだったりしたら、入学を考えてみてください。感動させられる「考え方」や「楽しくてたまらないキャンパスライフ」が皆さんを待っています。
2019年度修了
神奈川大学
学部(経営システム工学科):2010年4月入学,2014年3月卒業
大学院修士課程(システム工学専攻(経営系)):2014年4月入学,2016年3月修了
大学院博士後期課程(システム理工学専攻(経営システム系)):2016年4月入学,2019年3月修了
神奈川大学、工学部経営工学科特別助教として勤務(2019年4月~)。学生時代は、信頼性工学研究室に在籍。
現在の仕事内容(担当科目)を教えてください。
授業は経営工学にまつわる「制御プログラミング演習」や「生産システム工学演習」といった演習科目の補助を主に担当しています。他には例えば学内の仕事として、学科の魅力を学外に発信するための広報委員を担当しています。それ以外は研究をしています。
勤務して2年目ですが、仕事は裁量が大きいので大変ですがやりがいを感じています。
学生時代、特に大学院博士後期課程ではどんな内容の研究をしましたか。
ICT技術の発展によって、モノとモノとがつながりやすくなった結果、一部の小さな故障が大規模な故障を引き起こすことがあります。私はそのリスクを測るために、モノとモノとの「つながり」を考えたシステムの数理モデルの開発や、そのモデルに基づくシステムの正確な信頼性評価手法を研究しました。
大学入学前、経営システム工学科を選んだ理由、学部から修士課程に進学した理由をお聞かせください。さらに、大学院博士後期課程に進学しようと思ったきっかけは何でしょうか。
経営システム工学科で学べる、分野横断的な経営管理技術に魅力を感じたからです。とくに大学入学前は、情報処理技術・人間工学・統計学の科目に興味がありました。
また、学部生時代に学科で紹介して頂いた研究所でのインターンシップをきっかけに、研究職を目指すようになり、研究者としての能力を培うために大学院に進学しました。
アカデミック職に進むことを決心した主な理由は何でしょうか。
決心した理由は、大学院生時代にTA(Teaching Assistant)をして教育のやりがいを感じたり、学会でたくさんの人と出会うのが楽しかったり、自分の研究が論文として公表される喜びがあったり、それらの積み重ねでした。博士2年の夏ごろにこの進路を選択しました。
未来の後輩(博士後期課程希望者、院進学希望者、受験生、新入生など)にメッセージをお願いします。
大学院生時代は研究分野や国籍の垣根をこえて、たくさんの人と交流することをお勧めします。たくさんの刺激や知識が得られ、結果的に自分の研究にも夢中になって取り組めるからです。自分ももっとたくさんの人と交流すれば良かったと思います。
その他(経営システム工学科の大学院に進学して、よかったと思う点はありますか。
大学院生の人数は多くありませんが、そのおかげで少人数による密度の高い教育を受けられたことは良かったです。先生方から貴重なアドバイスを多く頂けました。
また同じ理由から、学年や研究室が違っても、他の院生との距離感が近く、困ったときにお互いが気軽に相談できたのも学ぶ環境として良かったです。
経営システム工学科の目的は、「経営」を数理的に理解し、既存のシステムの評価や新しい企画を生み出せる能力を養成することにあります。ここでの経営とは、会社や企業の経営の意味よりもずっと広く、社会の様々な分野における多種多様な意思決定やマネジメント全般のことを指します。
社会のあらゆる組織の経営には、現状を客観的かつ定量的に理解し、新しい活動や事業を計画し、実施・実現することが求められています。このような経営上の問題に対して、数理を基礎として解決を図ろうとする立場を、「経営システム工学」と呼びます。
経営学部では、企業経営にかかわる人達の成功/失敗などの過去の経験を重視していると思います。経験則を蓄積し、議論を通して理論化されることで、企業経営とは何か、どうあるべきかが体系化されると言ってよいでしょう。
これに対して経営システム工学科では、より数学的・工学的にアプローチします。企業組織の中で、特にヒト・モノ・カネ・情報に関する問題を数理的なモデルで表現し、さまざまな手法を用いて、モデルの特性を明らかにしたり、最適な解を見つけたりして、意思決定の補助的道具として用います。数理モデルを利用することの大きな利点は、個人の経験値や技術レベルにかかわらず同一の結果を得ることができ、検証や改良が容易にできる点にあります。
経営システム工学科では、社会の様々な問題に対して数理的な解決策を見いだせる技術者の育成を目的としています。分野を大きく「数理システム」「生産システム」「企業システム」「社会システム」の4つに分けた上で、それぞれの特性に合わせた授業科目を配置しています。数学、確率・統計、プログラミングなど、全分野に共通する基盤的な科目は必修または選択必修としていますが、それ以外は自分の興味や将来像に合わせて、幅広い分野の履修ができるように設計されています。
現在の入学定員は80人です。
学年によって変動しますが、女子学生の割合は10〜25%程度です。
学部は勉強中心の場であり、専門的な内容を理解し、使えるようになることを目指します。対する大学院は研究中心の場であり、これまでに知られていなかった法則を発見したり、新しい技術を生み出せる能力を身に着けることを目指します。