
在学生には学生生活の魅力を、卒業生には学生時代の学びが現在の
仕事にどのように役立っているかを語って貰いました
2022年度入学
入学年度: 2022年度
出身高校: 多摩大学目黒高等学校
経営システム工学科を選んだ理由を教えてください.
高校生の頃からのファストフード店でのアルバイトで、効率よく商品を提供するための構造や生産ラインを間近で体験しました。その仕組みづくりに興味を持ち、数学的なアプローチを学びたいと思ったからです。私の学習への興味は「実社会に起こっていることの理論的な考え方や構造を知りたい」というところにあるため、学科の講義で興味があるものが多かったのも理由の一つです。在庫管理や保険数理論、数理ポートフォリオなどの自分の身近なものを学ぶことができる科目も多くあります。実際に講義を受けていて、普段企業で実務をしている方の授業も多く受講できるので実務としての肌感や理論上とのギャップなどを知ることもできるので私の興味に当てはまっていました。また、高校時代に理系として進学して、理系科目に興味がありながらも「経営(社会活動)」に関する興味も強くありました。そのため、経営の学科ではなく数理的アプローチで問題を解決に導く「経営システム工学科」を選びました。
実際に入学してみて,入学前にもっていた学科の印象と違ったところなどはありますか?
4つの分野がありそれらの推奨科目に従った科目ばかりを取らなくてはいけないという印象を入学前は持っていたのですが、実際に入学してみるとその縛りはあまり感じませんでした。もちろん研究室に配属されるにあたって必要とされる講義や知識はありますが、研究室の分野にとらわれずに興味のある講義を取ることができます。実際に私も入りたい研究室の生産システム分野とは異なる分野のファイナンスや金融系の講義を数多く受講していました。また数理的アプローチを学ぶということは知っていましたが、想像以上に数学を学ぶことが多かったです。その力を身に着けたうえで実践的な数値的アプローチが可能になるため、必要な道のりであると学年を重なるたびに感じます。
現在,研究室でどのようなことを研究・勉強していますか?
3年生から研究室に配属されたためまだ研究には取り掛かっていませんが、生産ラインの効率化に関するモデルの研究に取り組みたいと考えています。商品を効率よく生産するためのモデルに関する研究です。入学前から行きたかった研究室に所属することができたため、興味のあることに関する研究を行える予定です。
卒業後の進路についてはどのように考えていますか?
大学院に進学することも視野に入れていましたが、実社会の仕組みに関心があるため就職の道を選びました。現時点ではIT業界に絞って就職活動を行っています。変化の大きい時代に、自ら変化を作り出し、新しい当たり前を作ることにかかわりたいと思っているからです。
日常の大学生活はどのような感じですか?
1,2年生のころは多くの講義を受講していたため平日は大学にいることがほとんどでしたが3年生になるとそれも落ち着いてきたように感じます。理系の学生は忙しいというイメージかもしれませんが、時間をうまく使えば自分の時間も十分に取れるくらいのスケジュールです。大学の授業を受けながらも遊びやバイトに関する時間は作れていました。アルバイトはファストフード店を高校生のころから今でも続けています。短時間で働くことができるため、授業の前後に働いていることも多くあります。
受験を検討している高校生、新入生にメッセージをお願いします
高校生の皆さん
私はこの学科を選んでよかったなと思います。それは自分の興味関心にマッチしていたからです。部活動や勉強などで忙しい中でも、少しずつ自分の興味関心がなにかを知ることが大事だと思っています。考えて調べていく中で法政大学の経営システム工学科で学べることが自分の興味関心にマッチしそうだなと思ったら選択肢の一つとして考えていただけると嬉しいです。
新入生の皆さん
環境が大きく変わり期待も不安もあると思います。自分で選んだことではあるものの、それが正解かどうかわからないかもしれません。ですが、自分の選択を正解にするために自分の興味へ突っ走ることが大事だと思います。学生生活は大学1年生の時点で大学院に進学しない限り、すでに残り4年しかないです。あっという間に時間が過ぎると私自身も聞いていましたが、本当にその通りであると実感しています。その貴重な最後の学生生活4年間を有意義に過ごしてほしいです。
経営システム工学科の目的は、「経営」を数理的に理解し、既存のシステムの評価や新しい企画を生み出せる能力を養成することにあります。ここでの経営とは、会社や企業の経営の意味よりもずっと広く、社会の様々な分野における多種多様な意思決定やマネジメント全般のことを指します。
社会のあらゆる組織の経営には、現状を客観的かつ定量的に理解し、新しい活動や事業を計画し、実施・実現することが求められています。このような経営上の問題に対して、数理を基礎として解決を図ろうとする立場を、「経営システム工学」と呼びます。
経営学部では、企業経営にかかわる人達の成功/失敗などの過去の経験を重視していると思います。経験則を蓄積し、議論を通して理論化されることで、企業経営とは何か、どうあるべきかが体系化されると言ってよいでしょう。
これに対して経営システム工学科では、より数学的・工学的にアプローチします。企業組織の中で、特にヒト・モノ・カネ・情報に関する問題を数理的なモデルで表現し、さまざまな手法を用いて、モデルの特性を明らかにしたり、最適な解を見つけたりして、意思決定の補助的道具として用います。数理モデルを利用することの大きな利点は、個人の経験値や技術レベルにかかわらず同一の結果を得ることができ、検証や改良が容易にできる点にあります。
経営システム工学科では、社会の様々な問題に対して数理的な解決策を見いだせる技術者の育成を目的としています。分野を大きく「数理システム」「生産システム」「企業システム」「社会システム」の4つに分けた上で、それぞれの特性に合わせた授業科目を配置しています。数学、確率・統計、プログラミングなど、全分野に共通する基盤的な科目は必修または選択必修としていますが、それ以外は自分の興味や将来像に合わせて、幅広い分野の履修ができるように設計されています。
現在の入学定員は80人です。
学年によって変動しますが、女子学生の割合は10〜25%程度です。
学部は勉強中心の場であり、専門的な内容を理解し、使えるようになることを目指します。対する大学院は研究中心の場であり、これまでに知られていなかった法則を発見したり、新しい技術を生み出せる能力を身に着けることを目指します。