
在学生には学生生活の魅力を、卒業生には学生時代の学びが現在の
仕事にどのように役立っているかを語って貰いました
2021年度修了
レオス・キャピタルワークス株式会社 (2023年9月時点)
理工学部経営システム工学科:2016年度入学
大学院修士課程 システム理工学専攻(経営システム系):2021年度修了
2022年4月、レオス・キャピタルワークス株式会社に就職。学生時代は数理ファイナンス研究室に所属
以下は在学時のインタビューです。
システム理工学専攻(経営システム系)を選んだ理由を教えてください。
金融専門職への就職を志望していたためです。金融専門職として企業から採用して頂くためには、大学院レベルの高度な知識が必要となるため、そのような知識を得るために、数理ファイナンス・金融工学分野の研究を行えるこの専攻を選択しました。また、学部時代に取得した「第一種教員免許」の上位となる「専修免許」を取得できることにも魅力を感じています。
卒業研究ではどんな内容の研究をしましたか。また今どのような研究をされていますか。
株を売買する最適なタイミングを数学的に求めることに取り組みました。株価の変動は非常に不規則であり予測が困難な現象であるので、その変動を「確率モデル」を用いてモデル化することで、諸々の計算を可能にし、最適な売買のタイミングを数学的に求めることに取り組みました。今後は修士論文作成に向け、卒業研究のテーマをさらに掘り下げてより複雑で現実に近い状況を想定した「最適な売買の執行戦略」を数学的に求めることに取り組む予定です。
研究室(生活)はどのような雰囲気でしょうか。
非常に居心地の良い雰囲気であると考えます。研究室に配属されると自分専用の席とデスクトップPCが使えるようになるため、それらを用いて好きなだけ研究に没頭することができます。また、研究で疲れた際には、研究室の仲間と室内のソファーで雑談したりゲームなどで遊んだりすることで気分転換することができます。また、様々なイベントが終了すると打ち上げなども行われ、みんなで盛り上がることができます。このように、勉強する時はきちんと勉強し、遊ぶときは遊ぶといった、メリハリをつけた生活を送ることができます。
バイトとかできないでしょうか。
法政大学では、大学院に進むとTA(ティーチングアドバイザー)の業務ができるようになり、後輩の学業の支援をすることでお給料を頂くことができます。ここだけの話ですが、日本の大学の中でTAの時給が一番高いのは法政大学らしいです(笑)このように、TAとしてアルバイトを行うことで、自分自身の復習を行いながらお金を稼ぐことができ、非常に助かっております。
システム理工学専攻(経営システム系)に入学して、よかったと思う点はありますか。
先生方がとても学生思いなことです。授業では学生が理解しやすいように説明をしてくださったり、学生の理解度に合わせて授業のスピードをコントロールしてくださります。そのお陰で、難しい内容もきちんと理解することができます。また、指導教員の先生には研究のアイデアが行き詰った時も親身に相談に乗って頂けて、理解が追い付かない箇所は丁寧に指導してくださります。さらに、コロナの影響によりキャンパスに入構できなかった時期も研究活動がストップしないように非常に様々な対策をして頂き、無事研究活動を継続することができました。
未来の後輩(入学を検討している学生など)にメッセージをお願いします。
私達「経営システム工学科」「システム理工学専攻(経営システム系)」では、主に確率・統計の知識を用いて、「世の中のランダムな現象に対して最適な意思決定を数学的に行う手法」を学びます。その手法の中には、「考え方」が非常に斬新で、感動させられることも頻繁にあり、勉強していてとても楽しいです。これだけ聞くと「難しそう…」と思うかもしれませんが、先生方がとても分かりやすく説明してくださるのでその心配はいりません。是非皆さんも、少しでもこういった分野に興味があったり、数学が好きだったりしたら、入学を考えてみてください。感動させられる「考え方」や「楽しくてたまらないキャンパスライフ」が皆さんを待っています。
経営システム工学科の目的は、「経営」を数理的に理解し、既存のシステムの評価や新しい企画を生み出せる能力を養成することにあります。ここでの経営とは、会社や企業の経営の意味よりもずっと広く、社会の様々な分野における多種多様な意思決定やマネジメント全般のことを指します。
社会のあらゆる組織の経営には、現状を客観的かつ定量的に理解し、新しい活動や事業を計画し、実施・実現することが求められています。このような経営上の問題に対して、数理を基礎として解決を図ろうとする立場を、「経営システム工学」と呼びます。
経営学部では、企業経営にかかわる人達の成功/失敗などの過去の経験を重視していると思います。経験則を蓄積し、議論を通して理論化されることで、企業経営とは何か、どうあるべきかが体系化されると言ってよいでしょう。
これに対して経営システム工学科では、より数学的・工学的にアプローチします。企業組織の中で、特にヒト・モノ・カネ・情報に関する問題を数理的なモデルで表現し、さまざまな手法を用いて、モデルの特性を明らかにしたり、最適な解を見つけたりして、意思決定の補助的道具として用います。数理モデルを利用することの大きな利点は、個人の経験値や技術レベルにかかわらず同一の結果を得ることができ、検証や改良が容易にできる点にあります。
経営システム工学科では、社会の様々な問題に対して数理的な解決策を見いだせる技術者の育成を目的としています。分野を大きく「数理システム」「生産システム」「企業システム」「社会システム」の4つに分けた上で、それぞれの特性に合わせた授業科目を配置しています。数学、確率・統計、プログラミングなど、全分野に共通する基盤的な科目は必修または選択必修としていますが、それ以外は自分の興味や将来像に合わせて、幅広い分野の履修ができるように設計されています。
現在の入学定員は80人です。
学年によって変動しますが、女子学生の割合は10〜25%程度です。
学部は勉強中心の場であり、専門的な内容を理解し、使えるようになることを目指します。対する大学院は研究中心の場であり、これまでに知られていなかった法則を発見したり、新しい技術を生み出せる能力を身に着けることを目指します。