理工学研究科

本学は,明治13(1880)年に東京法学社として創設されて以来,常に社会の動きに即応した進化を続けてきた。建学から今日までの歴史をたどり確認されるのは,「自由と進歩」の精神がその歩みを一貫して導いてきたということである。<社会の進歩を担う自由な個>,つまりは<自立型人材>を,社会に開かれた場となって養成することこそが,本学が目指してきたことである。この度,新たに設置する大学院理工学研究科においても,本学の理念・目的に則り,常に活躍できる人材に求められる,高度な知識と,不断に最新の専門的技能を磨く,高い専門性と職業意識を身に付けた,「自立型」人材を養成することを目的としている。 本学における理工系教育は,従来,工学部の各学科とその上に継続する工学研究科の各専攻という構造で行われてきた。工学研究科は修士課程と博士後期課程を有し,多くの修了生を長年にわたって社会に送り出してきた。一方,本学における教学改革の流れの中で,工学部は,デザイン工学部,理工学部および生命科学部に再編されたが,その結果として,学科の再編と学科間の教員移動が生じ,高度専門教育を実施する上での根幹であった,学部学科と大学院専攻との一貫性が一部失われており,学部および大学院双方でのカリキュラムの構築あるいは,内部進学者の推薦入学制度等に関して問題が生じている。 この状況を正すために,2013年4月より工学研究科を改組して理工学研究科機械工学専攻,電気電子工学専攻,応用情報工学専攻,システム工学専攻,応用化学専攻,生命機能学専攻の6専攻構成とし,それぞれに博士課程を前期と後期に区分した修士課程と博士後期課程を置いて学部学科と大学院研究科専攻との一貫性を再構築し,学部から大学院修士課程までの6年一貫の専門教育と,それに引き続く博士後期課程における研究者育成を行える体制を整える。 専門領域が日進月歩である理工学の分野においては,学部・大学院修士課程の6年間を通じて専門領域を学ぶことが,高度技術者ならびに研究者の育成には不可欠となっており,本研究科においてもこれまでの課程編成とその実績を受け継ぎ,学部教育課程との6年間にわたり一貫した統合教育を継続的に追求するものである。なお,システム工学専攻(経営系)の設置の趣旨,目指す養成人材像および想定される修了後の具体的な進路は以下の通りである。  

システム理工学専攻(経営システム系)

システム理工学専攻(経営システム系)では,以下のような人材養成を目標としている。グローバル化が進む中で,激しい国際競争を生き抜くためには,個々の生産技術の向上のみでは不十分であり,経済社会の広範な観点からのシステム的なマネジメントが必要となる。最適なマネジメントの探求のためには,対象となるシステムの数理的構造を理解した上でモデルを構築し,法や制度,財務などの諸制約の下で最適な解を導くことが求められる。そのためには,理学的領域,工学的領域,社会科学的領域の広範にわたる基礎的知識を備えることが必要である。さらに,次々と生まれる革新的な技術の可能性と限界を理解し,企業や社会の要請に応えるプロジェクトを生み出し,その目的を説明し,かつその運営上の問題を解決するための方策を見つけ出す能力が求められる。このためシステム工学専攻(経営系)では,企業や行政の経営に係るソフトなシステムを数理的に表現した上で問題の解決を見出す能力,生産や流通の管理と効率・信頼性の向上を進める能力を有する人材の育成に努める。また,高度な技術により新たな金融手法を提案しリスク・マネジメントの向上を図る能力,経済社会の予測に基づきシステムの設計にあたる能力などの涵養が目標となる。システム工学専攻(経営系)の修士課程では,以上のような能力を有する専門的技術者の養成を目的とする。博士後期課程では,自立して研究を行う研究者の養成を目的とする。